【銘靴図鑑】CHURCHS
DONNISH


プラダチャーチの傑作


チャーチのフルブローグ、DONNISH。英国ではよくあるショートウイングですが、アッパーの仕上げは一味違います。


個人的にチャーチがPRADAの傘下に入って成功だったと思うのが、ひとつはレディースモデルの躍進、もう一つがデザインの多様化です。前回紹介したCHURCHS × DSMG BURWOOD METなどその象徴のような存在ですが、スタッズと並んで定番化しつつあるのがこのアンティークフィニッシュのペアです。
トゥを中心に大胆な色抜け。これを突き詰めていくとSHANGHAIになるのでしょうが、あれももちろん私の大好物です。
トゥの色抜けは一見わざとらしく見えますが、バインダーカーフは実際にこういう抜け方をすることがあります。実際に自然にこうなったようなペアも見たことがあります。
まあ両方綺麗にこうなることはまあないと思いますのでやや誇張はされているでしょうが、しかしチャーチは自社の靴のエイジングをよくわかっていて、デザインに落とし込むのが上手いと思います。
ソールは赤のレンガソールです。味のあるアッパーとは対照的な組み合わせ。このひょうきんさも、エイジングが進んだ“風”だからこそのものですね。
モデル名には「衒学的」「ペダンティック」という意味があるようですが、これは“まるで歴史があるかのように振舞っている靴”というようなニュアンスでの名付けでしょうか。
アンティークな見た目とはいえ実際は新しいバインダーカーフの靴ですので、ヒールもてかてかです。むら感のある素材が輝いているのは美しいですよね。








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