月刊すもも通信
2022年5月


GW特集


こんにちは、桜木です。
この度新たに、日々の出来事を簡単にまとめる記事を立ち上げることにしました。

なんでかといいますと、誰とは言いませんが革靴ブログ会の大御所が月刊記事を新設するというのを見まして、じゃあ私もやろうかなぁくらいの単純な動機です。たぶん内容は全然別物になりますけどね。

後は、このブログは日記というよりは情報発信ブログの様相を呈していて、前々からちょっと堅苦しいかなぁと思っていたというのもあります。日常パートだと思って気楽にお読みください。


TOPIC

・バーウッド会に参加しました
・城崎温泉に行きました



ーウッド会に参加しました

4月下旬に、関西でチャーチのバーウッドを所有している靴好きの同好会を開催しました。私も嫁と一緒に参加。参加者5名で靴8足と、様々なバーウッドが集まりました。革靴のイベントにもかかわらず、メンズは2足のみ!
バーウッドって本当にアッパーやデザインのパターンが多くて、見ていて飽きません。それがこれだけ集まると壮観ですね。
私はこのチェックのスタッズバーウッドで参戦。この靴は前から気になっていたモデルで、幸運なことに最近入手に成功しました。せっかくなのでバーウッド会で履きおろしをしようと企んでいた靴です。いいモデルですので、近いうちに【銘靴図鑑】で単独記事を書く予定です。


今回はチェックのバーウッドが5ペアもあり、何と半数がチェックという偏り様。その中でもひときわ目立っていたのがこの赤いバーウッドです。仲間内では“AKB”と呼ばれています。参加者でサイズの合う方がおられたので、せっかくだからと履いていただきました。
このペアはコーデに迷うかなと思っていましたが、こうしてみると意外と使えそう? そんなことないかな。
PLSBの皆様を加えてもう一枚
今回のイベントは、いつもお世話になっている大阪・なんばのシューシャイナートリオ、PLSBさんのお店をお借りしました。ありがとうございました。

こんな感じで写真を撮った後は、皆で本町の靴屋巡り。革靴愛好家で集まるとどうしても男性が中心になりがちで、女性の方が多い集まりは実は初めて。レディースの革靴はメンズに比べてデザインやカラーも多様で、レディースを中心に話が進むイベントというのもとても楽しめました。
船場のパラブーツにも行きました。嫁はウィリアムを狙っているそうです。急速な円安でインポートシューズも値上がりするのでは…という懸念もありますし、早いこと買っちゃいたいところですね。



崎温泉に行きました

2022年のGWは、嫁の希望もあって城崎温泉へ行きました。城崎温泉といえばカニで有名で、特に関西エリアではトップクラスの知名度を誇る温泉地ではありますが、私は初訪問でした。

せっかく城崎まで行くのだから、福住と篠山と出石と大杉を散策して新温泉町町民バスも撮りたい。という要望を全部盛り込ませてもらって、2泊3日のドライブになりました。もはや旅行自体、嫁の希望なのか私の希望なのかわかりません。


福住
2012年選定の福住。そんなに新しい訳ではありませんが、なんせマイナーなため情報がほとんどありません。ただバイカーの方には知られているようで、集落内のコーヒー店には数人のバイカーが集まっていました。並走する国道372号は田園地帯の中を突っ切る気持ちの良い道で、ツーリング途中の休憩地点としては最適かもしれません。
福住は篠山と大坂・京都を結ぶ街道沿いにある宿場町で、交通の要衝として大変栄えたそうです。しかし国鉄福知山線・山陰本線のルートから外れたことで衰退。一時は国鉄篠山線が篠山口から伸びてきましたが、後年に廃止されています。
そんなわけで周囲は今も畑です。だいたい鉄道のルートから外れた町というのは見事に衰退していて、その結果古い家が建て替えられずに残るので、重伝建ではそういうケースをよく見かけます。のちに紹介する出石も似たような感じです。
実は福住に到着時には大変な便意に襲われていて、とりあえず目についたカフェに入りました。それがこのMAGNUM COFFEE。ツーリストにもよく使われているようで、店内は結構賑わっていました。街道には誰もいないのに。
カフェラテを頼みましたが、苦みが効いていて良い味でした。これは流行るのもわかる。
こっちは嫁が注文したブラックコーヒーです。私はコーヒーを飲みとややおなかがゆるくなるんですよね。せっかくお手洗いを済ませましたが、同時にコーヒーを飲むので無限ループです。



篠山
言わずと知れた城下町。武家屋敷と商人町が結構離れているので、徒歩で回ろうと思うと大変です。今回は嫁が途中でダウンしたので、最後の方は一人で行きました。
特に城下町の方は土塀が続く道にちょっとだけ茅葺屋根が覗く単調な光景ですから、大多数の観光客にとっては退屈かもしれません。人もまばらで歩きやすかったです。
ところ変わってこちらは商人町。わかりやすく伝統建築していますし、売店も多いため人出も上々。篠山はJRの幹線・福知山線でアクセスできるためか、結構な田舎の割には観光客も多く見られます。
考えてみれば、篠山には国鉄の幹線が走っていたにもかかわらず、市の中心部にこれだけしっかり伝統建築が残っているのは素晴らしい話です。尤も、篠山口駅は中心部からは結構離れているので、ある意味国鉄のルートから漏れてたといえるのかもしれませんが…。
お昼ご飯に、旬のタケノコをふんだんに使ったご膳をいただきました。おいしかったのですが、なかなかボリューミーで晩御飯に響きました。
武家屋敷と商人町の間は篠山城のお堀に沿って延々15分ほど歩く必要があります。天気は快晴。鳥さんも暑そうです。



城崎温泉
初日の宿泊は、旅のメインの城崎温泉。でも飯の写真しかありません! 私がいかに温泉に興味がなかったのかがばれます。
まあ、嫁と行けばどこでも楽しいですからね。
晩御飯は豪華に但馬牛を使ったしゃぶしゃぶコースにしました。もちろんしゃぶしゃぶも最高でしたが、一番おいしかったのはこの肉寿司。あぶり具合が絶妙で、油の柔らかい後味と焦げ目の香ばしさとの“マリアージュ”が絶品でした。いい肉って溶けるので、油が多くてもしつこさがないので良いですよね。

配膳のおばちゃんが気さくで話しやすい方だったので、この後は養父に行くのだという話をすると、「えぇ、何をしに養父へ?」というお返事でした。まあ、養父の扱いってそんなものなんでしょう。

宿泊プランに湯めぐりパスが付いていたので、最近台風被害から復旧したばかりの御所の湯だけお邪魔しました。早朝であれば宿泊客以外は来ませんから空いているだろうと判断し、朝7時ごろからの入浴。読み通り指折り数えるほどしか入っておらず、ゆったりと堪能できました。



出石
初日の午前中は、云わずと知れた超有名観光地の出石へ。城崎のついでに出石というのは観光黄金コースでしょう。観光客は土産物屋が並ぶメイン通りと時計台を見て、そばを食べたら帰ります。通りを1本入った伝統建築の街並みには目もくれません。散策がしやすくていいのですが、なんだかなぁ。
出石は結構立派な卯建が上がっていました。
あちらにもこちらにも卯建。流石は元但馬地域の経済中心地だけあって、往年の賑わいが眼前に蘇ってくるかのような景色です。出石はお城が示すようにかつては但馬藩の中心都市でしたが、山陰本線のルートを豊岡に取られたため衰退することに。当初は衰退を懸念した地元有志が出石鉄道を興すなど、城下町のプライドを懸けて生き残りの道を探ってたのですが、結果的には鉄道は廃止となり、町は寂れ、なんだか福住と重なるところがありますね。でも、その結果見事な街並みが残ったわけですから、何がどう転ぶのかはわからないものです。
お昼は出石そばをいただきました。皿がいっぱい並ぶと豪華に見えますね。向かいでは嫁も懸命に写真を撮っています。
そばだけだと単調ですが、めんつゆに薬味を入れたり、卵を入れたりしながら味の変化を楽しみます。めんつゆに卵を入れると美味しいというのは初めて知りました。家でも試してみたいですね。

 

明延鉱山
続いては、養父市を代表する観光地・明延鉱山へ。明延鉱山は錫の産出で名を馳せた鉱山で、現在でも坑道が閉山当時のままの状態で残されている珍しい場所です。見学可能な坑道は全国にありますが、安全対策や観光地化などでどうしても雰囲気は変わってしまいますからね。
当日は日曜日で鉱山見学もしていたのですが、ちょうど開始時刻だった回は満員だったようで参加できませんでした。そんなに人気があるとは、養父を舐めていました。また来ます。
でも、実はこれに参加していたら宿のチェックイン時刻に間に合ったか怪しかったことが後で判明。逃して正解だったかもしれません。
ということで1円電車に乗車だけして帰ることに。1円電車は明延鉱山から、山を挟んで反対側にある神子畑選鉱場まで鉱石を運ぶため作られた約6キロの鉱山鉄道です。鉱石運搬の合間に従業員や町の人の足となって走っていた客車の乗車賃が1円だったので、「一円電車」という愛称で親しまれています。昭和60年に廃止となっていますが、現在も保存会の皆様のご尽力で、客車と機関車各1両がなんと動態で保存されています。鉱山鉄道に今も乗れるところなんてここくらいでは。
ちなみに子どもちゃんは現在でも1円で乗れます。
(大人は協力金300円です。それでも安い。)
客車の内部はこんな感じです。独房ですね。
レールのジョイントの振動が直接伝わってきて、乗り心地はいいとは言えません。体験乗車する分には楽しいのですが、これに6km揺られるのはきついかなぁ。



大杉
恐らく福住以上に地味な重伝建、大屋町大杉。特徴は3階建ての養蚕建築で、かなり大規模な伝統建築が見られる唯一無二の集落なのですが、ここまで規模が大きいと伝統建築感が薄いので愛好家向けでしょう。
規模が大きいと使い勝手もいいようで、ほとんどが改築して現在も住戸として使用されています。厨子2階の町屋なんかだと潰して今風の2階建てにしたくなりますが、本3階(?)だと現在でも通用しますもんね。
人が住んでいるだけあって建物はきれいに保たれていますが、やはり伝建らしい雰囲気は薄い。これなんてほぼ現代建築では?
大杉はついたとたんに大粒の雨が降ってきました。お陰で全体的に写真が暗いのですが、却って山間集落らしい雰囲気が強調されて良かったような気もします。
雨の中散策を済ませて、ずぶ濡れで車に戻ると晴れ間が見えてくる。まあそんなもんです。駐車場は集落入り口にあり。店はカフェのひとつもなさそうなので、腹拵えは済ませてから訪問したほうが無難です。



湯村温泉
2日目の宿は湯村温泉。豊岡の西に位置する山間の閑静な温泉地で、自治体名は“新温泉町”、大字は“湯”という、温泉地になるべくして誕生したような町です。目的は後述するバスでしたが、温泉地自体も味があってなかなか良いところでした。
川があって、赤い欄干の通りがあって、橋が架かっていて、数階建ての古びた和風旅館があって…温泉地って大体こんな感じですよね?
めちゃくちゃ湯が沸いております。この湯で温泉卵を作るのが流行りだそうで、周囲には硫黄の様な香りが漂っています。あまり長居はしたくない香りです。卵は後ろの売店で売られていますが、出来上がった温泉卵の回収が面倒だったのでパス。代わりに足湯にちょっとだけつかりました。
今回取ったお宿は湯村温泉の中心部からやや離れており、歩いて15分ほど。そんなわけでお宿に戻った後は出歩くこともなく、ごはんを食べて湯につかってさっさと就寝しました。
ご飯は但馬牛のすき焼き。2晩連続で高級なお肉とは、贅の極みです。
口の中でとろとろに溶けて最高でした。今年のふるさと納税は但馬牛がいいですね。
他の小鉢は冷たいおかずが多め。GWとはいえ湯村温泉の夜は寒かったので、欲を言えばもう少し温かいものが食べたかったところです。
どうでもいい話ですが、生まれて初めて茶柱が立っているのを見ました。何かいいことあるかな。



夢つばめ
新温泉町の町民バス。全但バスが運行を受託しており、全但バスを引退した車両が移籍して活躍しています。必然的に古参車が集まるので、バスマニアにとっては天国のような町です。
トップの写真は浜坂温泉線運用のキュービック。2022年5月に八鹿から転属してきた新入りです。この車は全但バス所属ですが、朝夕は町民バスの応援に入ります。全但バス所属のキュービックはこの車が最後の1台で、今回はこれが目当てだったといっても差し支えありません。
茶柱のお陰か天気も快晴で、納得のいく写真が撮れました。
照来盆地を走る照来循環線。照来盆地は新温泉町南部にある大きな盆地で、ぎりぎり眼下に収まる程度の程よいサイズです。盆地の周囲は段々畑に囲まれていますが、今回はその中を駆け下りてくるバスを狙ってみました。朝一で浜坂まで行って、とんぼ返りで9時の便を狙ったためロケハンの時間はほとんどなし。その割には結構良い出来ではないでしょうか。
この写真は県道103号からの眺めですが、“但馬アルペンルート”の別称がつけられており、その名に恥じない絶景が楽しめます。
湯村営業所駐在の車両群。低床車両も3台(写真の2台のほかにもう1台)在籍しており、着実に世代交代が進んでいます。

以上の重伝建については、いずれ個別に詳細記事を書いて紹介する予定です。とはいえ、そもそも6記事に1つの割合でしか重伝建回が回ってこないので、いつになるかは未定。実は昨年のGWに訪問した伝建地区もまだ紹介できていないのです。とは言ってもこれ以上更新頻度を上げるのも難しいので、地道に文章化を進めていくしかありません。



(終わり)

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